続・東京都利島村からの視察団|前編|特養

続・東京都利島村からの視察団|前編|特養

10月31日に東京都の利島(としま)からヴィラ羽ノ浦へ視察にお越しくださったメンバーの一人で、久世施設長の元同僚でいらっしゃる三田貴弘さんにお聞きします。

▲視察当時の三田さん(写真左)

-視察を終えて一言

三田さん(以下略) 充実していました。とても感慨深かったです!

-村長はじめ、視察団の皆様はどのような反応でしたか

皆さん、大変参考になる視察だったと言っていました。特に博愛記念病院とヴィラ羽ノ浦に関しては、東京の23区内にある施設等と比較してみている印象で、廊下や居室など、建物のつくりが非常にゆったりしているということを述べていました。

-この視察内容がどのように活かされたり検討されたりするのでしょうか

現在、次年度の事業計画や予算の策定をしている段階なので、現在まさに検討をしているところです。

-視察で予想外の発見は何かありましたか?

思っていたよりもコスモスが満開で良かったです!

-ヴィラ羽ノ浦視察後は阿南市内で宿泊されたそうですね

阿南市役所前のホテルに宿泊しました。

-ありがとうございます!今回の視察を受けての利島の動きなどは、利島村公式WEBサイト利島村社会福祉協議会のWEBサイトで拝見しますね。私たちが少しでもお役に立てたなら嬉しいです。

利島は、公式WEBサイトに

利島は東京から南に約140kmに位置し、周囲約8km、面積4.12km2の小さな島です。砂浜はなく、断崖絶壁に囲まれた利島は美しい自然があります」

と紹介されています。当日、利島から徳島まではどのようなルートでどのくらいの時間をかけていらっしゃいましたか?

10月30日(日)12:50利島港発 大型客船さるびあ丸乗船→19:45東京竹芝桟橋着。浜松町にて1泊。
10月31日(月)モノレールにて羽田空港へ。9:40羽田空港発→11:00徳島阿波おどり空港着。そこからはレンタカーを借りて、徳島ラーメンを食べて(中華そば かわい)、博愛記念病院へ。その後、ヴィラ羽ノ浦という流れです。

▲伊豆諸島にある利島(オレンジ部)

-海にぽっかりと浮かぶ美しい円錐状の島だと、視察団のおひとりにお聞きしました。実際、どのような島ですか?

個人的には釣りが好きなので、堤防から大物が釣れる点が魅力です。あとは、「オレ、離島に住んでんだよ。」って言えるのも魅力です。

▲美しい円錐状の島。砂浜はなく、島の周囲は断崖絶壁(利島公式WEBサイト)

移住者が多いという利島。そのため高齢化率は全国平均程度である一方、15歳未満の子どもの人口は全国平均より高くなっています。

※令和2年時点の利島村の高齢化率は約25%と全国平均(28%)程度、15歳未満の年少人口は約19%(全国平均約12%):利島公式WEBサイト、内閣府「令和元年版高齢社会白書」より

若者も魅了される利島。三田さんからは「釣り」が挙がったように、魅力のひとつである豊かな自然は離島ならでは。例えば「星空」なら、月がでていなければ肉眼で天の川が見えることもあるそうです。

▲海に囲まれた小さな離島だからこそ見ることのできる星空(利島公式WEBサイト)

「海」なら釣りやスキューバダイビングに、イルカとの触れ合いも。

▲利島公式WEBサイト

利島の「山」は登山するだけでなく、さえぎるものがない海の水平線を眺めるのにも最適。また、江戸時代から続く、まるで日本の美を象徴するような椿林からは、希少な「椿油」が生み出されています。

利島は椿の島としても知られる。無農薬の最高級の椿油はふるさと納税でも人気(利島公式WEBサイト)

-利島は、離島ならではの魅力があふれる一方で、離島だから抱える問題も

例えば…

・病院に行くのに島を出ないとならない
・高校がないので、15歳の春に島を出ないとならない
・眼鏡屋がないので、眼鏡が壊れたら島を出るまで困ったまま
・野菜も肉も魚も高い(しかも、肉は冷凍しかない)
(一部抜粋)
などなどがあります。

-なかでも、三田さんが特にかかわっている解決すべき課題や現状

福祉に関わる、人員および人材不足ですかね。これが、現状であり課題です。まずもってこれを解決しなければ、未整備のサービスを創っていく事が叶いません。

-コロナ禍はどのような現状でしたか

本土とは違って、コロナの波が到達するのは遅かったです。なんせ小さな島なので、万年ロックダウンしているようなものなのですから…。

-利島について三田さんの思い

観光客とか増えずに、いつまでもひっそりとした小さな島のままであって欲しいです。

 

利島を大切に思うからこそ抱える、矛盾するような思いを、正直に語ってくださる三田さん。

徳島での視察や、三田さんと平成医療福祉グループとのご縁が、利島の「これから」につながることを願っています。

この続きは後編でお届けします。

視察当日の様子はこちら

三田さんへのインタビュー後編はこちら

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