施設の災害対策|防災週間

施設の災害対策|防災週間

防災週間

毎年9月1日は防災の日。この日を含む1週間(8月30日~9月5日)は防災週間です。

「防災の日」「防災週間」は、台風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波等の災害についての認識を深め、備えを充実・強化することによって、災害の未然防止と被害の軽減に資することを目的として、1960年(昭和35年)に閣議了解されました。(内閣府「防災情報のページ」より)9月1日は、1923年(大正12年)に関東大震災が発生した日でもあります。

施設の災害対策

ヴィラ羽ノ浦では、防火管理者が災害時の訓練を担当し、毎年2回、防災避難訓練を行っています。今年 6月 18 日(金)に実施した防災避難訓練では、避難・消火訓練等に加え、那賀川が近い当施設が想定すべき水害に関する情報共有を行いました。

施設の災害対策・防災訓練などについて、施設長の久世さんと、防火管理者の麻植さんに聞きます。

-施設の災害対策としての避難訓練等について

久世 消防法で義務付けられている消火訓練及び避難訓練を、毎年6月と12月に実施しています。6月は昼間の訓練ですが、12月は夜間を想定した訓練を行っています。

-避難訓練の内容

麻植 6月の避難訓練は、主に火災を想定したものです。例年、火災報知器の作動から始まり、受信機の確認、消防への通報、初期消火、防火区画の形成、避難誘導、情報収集、消防への引継ぎという流れで行っています。今回は、久世施設長からヴィラ羽ノ浦周辺のハザードマップや内閣府・消防庁が作成した災害時の避難に関する資料(令和3年5月改訂版)を提示し、避難訓練参加者で災害時の避難の流れについて再確認を行いました。

画像左から、放水訓練、車椅子を使った階上避難訓練の様子

-施設周辺のハザードマップ等とは

久世 配布した施設周辺のハザードマップ等、洪水避難資料は、ヴィラ羽ノ浦の洪水・浸水リスク、避難準備等の意識向上のため阿南市のホームページなどから資料を集めて今回の訓練用に作成したものです。当施設は那賀川が近いため、羽ノ浦町周辺のハザードマップ等から、那賀川が氾濫した際に想定される堤防決壊箇所や浸水域等の水防情報について当施設用として資料にまとめました。

ハザードマップ(ヴィラ羽ノ浦用にまとめた資料の一部)

-施設のハザードマップ作成や避難路の確認は、命を守るために不可欠!

久世 一般的な資料だけでは発災時、実際にはどのような危険があり、どこに避難したらよいか分かりにくい場合があります。施設の災害対策として、自分たちに合った情報が必要です。職員は、入所者さんや利用者さんをお守りする立場にありますので、施設のハザードマップ作成や情報共有が欠かせないのはもちろん、いざという時、入所者さんや利用者さんご自身も不安に思ったり戸惑ったりしないように、皆で情報共有することが大切だと考えています。

-家庭でもハザードマップを

久世 施設でもご家庭でも、ご自宅や職場、学校、塾など、各人に合わせたハザードマップや避難経路を確認しておくことは大切です。集合場所を決めておいたり、実際に避難路を歩いてみたりしておくと、発災時の落ち着いた行動につながるのではないでしょうか。

-自力避難が困難な場合には

麻植 入所者さんの平均介護度4のヴィラ羽ノ浦では、多くの方が自力避難困難者です。従って浸水により停電が発生した場合には、1階の入所者さんを階段で階上へ避難させなければなりません。先日、防災訓練とは別に応急担架の作り方やその担架と車椅子による階上避難を実際にやってみました。想像以上に力が必要で、避難の実効性を高めるためにさらなる検討と改善が必要だと改めて感じました。

応急担架を作り、作った応急担架を使って階上避難訓練をしている職員の様子

-夜間休日の対応

久世 どこの施設でも同様と思いますが、夜間の被災が一番の懸念材料です。20時以降翌朝6時30までは介護職員2名と保安当直者1名のみの常駐となっています。今年に入って、災害時に限らず、体調不良による救急搬送や事故等に備えて、役職者や経験10年以上のベテラン職員による当番制の体制をつくりました。有事の際にはその日の当番者がまずは施設へ参集して業務のヘルプに入ったり、災害時にはその他職員へ招集をかけることにしています。

-施設の非常食等

麻植 施設の非常食等については、災害発生時から3日間を凌げるだけの水や食料を備えています。非常食とは言え、洋食とり雑炊やフリーズドライのチキンシチューとかあって、聞いただけでも食欲をそそられるメニューなんです。過去に防災訓練の一環として炊き出し(非常食の調理)・試食会を実施したこともあります。実際に使って、改善点を見つけたり、使い方に馴れたりしておくことも施設にとって大切な災害対策・備えのひとつです。

-施設の災害対策は入所・利用者さんのご家族にとっても気になる!

久世 ヴィラ羽ノ浦は川が近いため、那賀川の堤防が決壊した場合に想定される災害(水害等)やそれに対する施設の訓練実施状況などについては、ご家族として特に気になりますよね。災害や防災に対する意識・関心が国内でも高まっています。安心していただけるよう年2回の訓練だけでなく、日頃から防災意識・知識を高める取り組みを行って参ります。

防災の日を前に、施設の防災対策について聞きました。
次回は、今回登場した当施設の防火管理者 麻植恵さんに、防火管理者の仕事について聞きます。ぜひご覧ください!

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