当施設には、「マイスター」の称号を手にした調理師が在籍しています。 平成医療福祉グループでは、年に1度、「調理師オリジナルライセンス試験」を行っています。魚の下処理やお寿司作り、卵料理、デザートなどの5部門において、実際の調理の完成度や技術、作業スピードを測るタイムトライアルなどの実技試験を重ね、厨房で必要とされる技術を磨くことを目的とした試験です。
黒い「マイスターエプロン」は、全ての部門に合格した証です。
「マイスターエプロン」を着用することを許された当施設の調理師 賀喜康友さんと島岡茉由さん。(撮影のときだけマスクを外しています)
調理師は調理補助と協力して、とろみ食、ソフト食、ペースト食、きざみ食、減塩など、利用者さんや入所者さんに合わせて調理方法を変えて食事をご提供しています。アレルギー程ではないけれど特定の食材が食べられない方には、その食材を除去して調理、また、イスラム教を信仰している職員には禁忌食材を除去して調理するなど対応しています。 また、コロナ禍において、消毒作業等の感染防止対策に一層、務めています。 みんなの「美味しい!」のために技を磨き上げる調理師2人に迫ります。
嘉喜 調理師となって15年ぐらい。当施設に入職して7年目です。 島岡 当施設に入職してからは6年目です。
嘉喜 料理ができる男性はカッコよく、よくモテると思ったからです(笑) 島岡 求人票を見て、調理師になろうと思いました。
島岡 江藤病院から異動してきました。 嘉喜 平成医療福祉グループの入職試験後、当時の当施設施設長からラブコールを受け、これも何かの縁と思い、ヴィラ羽ノ浦で働こう!と決めました。ちなみに、出勤初日のメニューは「ちらし寿司」でした。
嘉喜・島岡 こんな流れです!※下図参照。
島岡 同じ利用者さん入所者さんでも、体調や状態によって調理法などに変更指示が出されることがあります。調理ミスが生じないよう、休日後の出勤日は特に気を付けて指示を確認して調理にかかるようにしています。 嘉喜 実際、大変な作業はあります。でも、食べていただくことが仕事ですから、正直、手間ひまかけています!
島岡 基本的に大量に作りますので、味付けが難しいと感じるときがあります。 嘉喜 利用者さんによって摂取できる食べ物やできない食べ物がありますので、1人1人を理解し、調理することには難しさを感じます。
嘉喜 やっぱり「美味しかった!!」と言ってもらうことが嬉しいし、やりがいにつながりです。常食だけでなく、ソフト食やペースト食にも盛り付けを工夫し、見た目から食欲をそそるように努力しています。 島岡 美味しいものを食べてほしいので、美味しさがこだわりです。
嘉喜 便利なのはフードプロセッサーです。スライス、おろす、千切り、ペーストがボタン1つでできます。お気に入りは、スチームコンベクションオーブン。焼く、煮る、蒸す、この1台で全て賄えます!! 島岡 スチコン(スチームコンベクションオーブン)はいいと思います。個人的には、大きな泡立器が使いやすくて好きです。 ※スチームコンベクションオーブンは、大量に調理する場で用いられる厨房機器のひとつです。オーブンにスチーム(蒸気)を発生させる装置を取り付けたもので、熱風と蒸気を使って、1台で「焼く」「蒸す」「煮る」「茹でる」「炒める」「炊く」などの調理が可能です。
第8回献立・調理コンクール テーマ「世界の仲間の郷土料理」 準優勝 ☆一皿のごはんに幸運を☆インドネシアの祝い飯☆ 嘉喜 インドネシア出身の職員にアドバイスを受け、管理栄養士と一緒に献立を考えました。インドネシアのお祝いごとの食事を献立に仕立てたので、色鮮やかに盛り付けることにこだわりました。 島岡 調理する側として参加しましたが…びっくりしました。
嘉喜 切り方、味付け、盛り付け一つで変幻自在に料理を変えられるところです。 島岡 みんなに美味しいと言ってもらえること!
嘉喜 仕事に追われていても同じスタッフが何も言わず助けてくれるのが嬉しいですし、心深いです。 島岡 「美味しかったよ」などいつも一言くれること!
嘉喜 仕事後の夕食などで、一番の悩みは献立を考えることだと思います。例えば「肉じゃが ➡ カレーorコロッケ ➡ シチュー ➡ グラタン ➡ ドリア」と、アレンジできるメニューを取り入れることで賢く手抜きができると思います。
島岡 面倒だと思ったらいくらでも手抜きすればいい!!